高野直人

パーソナルコーチ。音楽家、芸術家、内向的な人、繊細で敏感な人(HSP)、自分の価値観を大切にし、繊細さを生かして創造的に生きたい人、自分らしく人に役立つ仕事をしたい人のメンタル・ビジネスサポートしています。

2016年に、フルート専門誌「THE FLUTE」にて、「教え方講座」執筆を担当。
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記事一覧(558)

努力できなくて普通

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。 自分が抱える悩みや問題の多くは、すでに誰かが過去に、解決していたりするもので、ちょっと調べてみたり、すでにそれを乗り越えた人たちに、聞いてみると、解決法自体は案外、すぐに分かったりします。でも、その解決法を、実行できない人というのは、多いものです。 「時間がない」「勇気がない」「継続力がない」「私のキャラじゃない」「そのやり方は気に食わない」「私の状況では難しい」などなど、人は色んな理由をつけて、解決するための行動を拒むんですね。そして、本気の人だけが、必要なことをやり切って、悩みや問題を解決するんですね。じゃあ、本気になれない人は、ダメなのかというと、そんなことはありません。少しずつ、本気を育てていけば良いからです。本気というのは、出そうとして出せるものではなく、結果として生じるものです。例えば、少しずつチャレンジを続けることで、基礎体力がつき、コツも掴めてきて、ちょっとずつ結果が出ることで、自信が確信が生まれてくるとか、諦めずに応援してくれる人や、一緒に頑張れる仲間ができて、勢いがついてくるとか、長らく問題が解決しない現状に、さすがにウンザリしてきて、「少しでも早く解決したい」と強烈に思うとか、自分が成長することで、誰かの役に立つことが分かって、熱が入るなど、色んな要素が集まって、人はだんだんと、本気になっていくんだと思います。ですから、今の悩みや問題を解決するために、色んな方法を調べ、教わったにも関わらず、なかなか取り組めないという場合は、まだまだ本気度が、高まっていないのでしょうし、それで良いんだと思います。行動できたり、できなかったりしながら、諦めずに学び続けたり、できることを続けていけば、だんだんと本気度も高まり、新しいアイデアも湧いてきて、やがては、自分らしいやり方で、動けるようになると思います。高野直人

やるか、続けるか、やめるか迷った時の対処法

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。 コーチングを仕事にしていると、色んな方の人生の選択の迷いに遭遇します。 例えば、「やろうかどうか迷っている」とか、「やめようかどうか迷っている」といったものですね。 どんな選択をすべきかは、ケース・バイ・ケースなので、一般論は成り立ちませんが、 なるべく本人が、見えていない情報や、知らない情報に気づくことができ、 きちんと、考えられていなかったことを、考えられるように、 視野を広げ、思考を掘り下げ、選択肢を広げて、より良い選択ができるような、サポートを心がけています。  ちなみに個人的には、迷った時のルールは決めてあって、 基本的に、「やろうかどうか?」と迷ったことは、やることにして、 「やめようかどうか?」と迷ったことは、やめることにしています。 もちろん、状況によって、すぐにそうする場合もあれば、徐々にそうする場合もありますが、基本的な判断軸は、シンプルです。 迷っている時間が、一番もったいないので、とりあえず動いて、試してみることにしています。  人は、本当にやりたくないことには、「やろうかどうか?」と迷いません。 ですから、「やろうかどうか?」と迷うのなら、多少でも興味があるということです。 だったら、とりあえず一歩を踏み出して、やってみるほうが、スッキリするし、新しい発見があるし、後悔は少ないと思います。  同じように、人はやり続けたいことには、「やめようかどうか?」と迷いません。 ですから、「やめようかどうか?」と迷っているなら、 何らかのやめるべき理由が、存在しているかもしれない、ということです。 なので、すぐにはやめないにしても、一旦休んでみるとか、徐々にやめていく準備をしてみると、良いと思います。 あるいは、「やめたい」という気持ちを、生じさせている要因を突き止め、何らかの調整をしてみるのも良いですね。  迷っている時というのは案外、本当の気持ちは、ハッキリしているものです。 ただ、未知の行動に対して、不安があるとか、「周りかどう思うか?」が気になるとか、「せっかくここまでやってきたのに、 もったいない」といったサンクコストへの執着などが、 本当の気持ちを、見えづらくしているのでしょう。多くの人は、迷ったときのルールを決めていなかったり、本当の気持ちよりも、別のことに囚われてしまうから、やりたいこともやめたいことも、ついつい先延ばしして、ズルズルと時間を過ごしてしまうのでしょうね。まあ、私はそれを、悪いことだとは思いませんが。高野直人

仕事で病むのは価値観が不明確だから?

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。 世の中には、仕事で体調を崩してしまう人が、多くいます。 どうして、自分を犠牲にしてまで、仕事や会社のために、尽くしてしまうのでしょうか? その人が、お人よしだからでしょうか? あるいは、断ることが苦手だからでしょうか? 人それぞれに、様々な理由や事情が、あるかとは思いますが、 根本的な、考え方の問題として、 「人生で大事なことが、 明確になっていない」という理由が挙げられます。  人間の脳には、時間制限があるタスクを、「重要だ」と考えてしまう癖がある、と言われています。 これは、「単純緊急性効果」と呼ばれるのですが、 この癖によって、私たちの意識は、締め切りが短いタスクを、「重要だ」と感じてしまい、それに心が囚われがちになります。 仕事とは、短い締め切りがある、タスクの連続ですから、それら全てを、「優先すべき重要なことだ」と思いすぎてしまって、長期的に重要な、健康とか、家庭とか、個人的な事柄などは、ついつい後回しにしてしまうのです。ですが、この「単純緊急性効果」の罠に、ハマらない人たちもいます。それは、どういう人たちかと言うと、人生において大事なことが、明確な人たちです。健康とか、家庭とか、プライベートなど、仕事以外の、自分の人生にとって、大事なことを、「どの程度まで大事にするか?」が明確になっていると、仕事に振り回されにくくなるんですね。もちろん、職場によって、色んな事情があるでしょうから、全く振り回されないなんてことは、ないのでしょうけど、健康を犠牲にしてまで、仕事を優先してしまうのは、ちょっとバランスが悪いかな、と思います。そういう人は、もうちょっと自分を大事にする、生き方を考えてみても良いと思います。特に自己肯定感の低い人は、自分では意識していなくても、周りから見ると、自己犠牲をしすぎていたりします。健康を害してまで、働いてしまうのは、さすがに自己犠牲が過ぎる、と思います。もしかしたら、自分のことを抑圧しすぎて、感覚や感情が鈍くなっているのかもしれません。もっと自分のことを、大事にしてあげてくださいね。高野直人

「素直が一番」と言われても、、

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。素直であることは、一般的には、良いことのように思われています。例えば、何かの課題や問題を、「クリアしたい」と思った時には、すでに、それを成し遂げた人の言う通りに、あるいは、多くの人がうまくいった方法に則って、素直に行動するほうが、自己流でやるよりも、うまくいく確率は高いですよね。ですが、人間とは複雑なもので、守りたいものを複数持っています。それらを手放せないと、一心には行動できないんですね。その手放せない大事なものとは、 例えば、「人から指図をされずに、 自由にやりたい」「自分になりにアレンジしたい」というエゴとか、「指摘や注意をされたくない」「ダメな自分がバレるのが怖い」というプライドとか、「失敗して恥をかいたり、 目立って注目されたくない」という保身の気持ちとか、「楽をしたい」とか、「面倒なことはしたくない」といった怠惰な気持ちとか、「自分のことばかり考えず、 周りのにも配慮したい」といった優しさなどですね。そういうもののほうが大事だと、「結果を出すために素直に行動する」ことからブレていってしまうわけですが、本当にそれらが大事なのなら、結果のことはひとまず置いておいて、「大事にすれば良いのでは?」と私は思います。人生において、何に価値を置き、何を重視するかは、その人が決めることですからね。素直に行動できる人というのは、別の見方をすれば、それ以外には大事なここだわりがなく、他のことを軽視できてしまう人です。本人がそれと気づかずに、様々なものを、犠牲にしている場合もあります。多くの人は、複数の大事なことを抱えながら、そのバランスをとって、生きているわけですから、いきなり、それらの全てを捨て去って、結果フォーカスで、必要なだと言われたことを、何でも一途に素直に実行する、というのは難しいことでしょう。「こうなりたい」とは思っていても、「こういう事情があって、 ああいう事情があって、 思うように進まない」というのが人間の自然な姿です。ですから、 「素直に行動できない自分はダメ」などと思って、自分を否定しないようにしましょう。自分を否定すればするほど、自分をそこに閉じ込めてしまいますから。高野直人

慎重さや疑い深さのコスト

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。色んな人をサポートしてきて、私が感じることですが、課題や問題の解決が、早くできる人というのは、時間やお金や労力を惜しまず、できることを気軽に、素早く実行しながら、色んな人に声をかけて、解決するためのヒントを、たくさん集めていたりします。そして、「これがダメなら、次はこれ」というように、一つの行動がうまくいかなくても、次々と別の方法を試しながら、結果が出るまで、サクサクと行動し続けます。教わったことや学んだことを、信じるのでもなく、疑うのでもなく、自分で確認してみるんですね。反対に、課題や問題の解決に、時間がかかる人というのは、一つの行動を決めるのに、すごく時間がかかります。まだ起こっていないことを、あれこれと心配したり、行動を始める前から、まだ必要のない、細かいことを確認したり、「本当に効果があるのか?」と疑ったり。で、さんざん確認しておいて、結局やらなかったり。ようやく重い腰を上げて、取りかかったとしても、ちょっとうまくいかないだけで、すぐに落ち込んだり、迷ったり、途中でやめてしまったりして、再開するまでに時間がかかったり。。なので、課題や問題の解決のスピードが、早い人たち比べると、10倍から100倍くらい遅い、という印象です。才能とか、向き不向きの問題以前に、取りかかるスピードの速さや、行動の量で差がついているんですね。私自身は、「人それぞれのペースや、 タイミングがあっていい」と悠長に構える人間ですが、そのまま放っておくと、10年も、20年も、同じ問題を抱えたまま、という人もいたりしますので、そのような姿勢を、安易に肯定してしまうのも、良くないなと思うこともあります。慎重さも、疑い深さも、それが必要な場面では、大いに発揮した方が良いですが、そうじゃない場面で、使いすぎると、周りから面倒な人だと思われたり、機会損失が大きくなってしまいますね。そんな人でも、トレーニングをすれば、ちゃんと変わっていけるので、絶望はしないでくださいね。高野直人

AI時代のメンタル習慣

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。昨今は、生成AIの技術が、身近な存在となり、そのせいか、「AI時代の生き方」的な情報を、  よく目にします。AI時代なんて、まだ始まったばかりで、これからどうなるか分からないのに、何か言いたい人というのが、たくさんいるんですね。もちろん、様々な予測や議論をするのは、素晴らしいことですが、新型コロナが始まった時も、「コロナ時代の生き方」的な情報が、溢れていましたが、はたしてそれらが、どれだけ役に立ったものか。。振り返ってみると、かなり外れた予測をしていた人も、多くいましたね。かつてインターネットが、一般に浸透し始めたのは、1995年のWindows95の登場が、始まりだったと思いますが、その頃に、インターネットの世界が、今のようになるなんて、ほとんどの人が、分からなかったのでは、ないでしょうか?明るい展望ばかり、語る人もいましたが、ネットの闇みたいなものも、かなり出てきましたよね。これからの時代のあり方を、興味本位で調べてみるのは、良いことですが、「こういうあり方が大事」みたいな情報を信じすぎると、盲点ができてしまって、意外な展開に対応できなくなります。また、「これを知らないとヤバい」みたいな言い方で、不安を煽ってくる情報も、たくさんありますから、そういうものに、振り回されてしまうと、余計なストレスを感じてしまい、メンタルにも良くありません。あまり焦って、情報収集をしていると、不安を煽る情報に、釣られやすくもなります。未来のことは何事も、簡単には決めつけず、信じ込みすぎず、リラックスして、開かれた心で、推移をじっくりと観察しながら、自分にとって、本当に重要なやるべきことを、見極めていくことが大切ですね。高野直人

失敗して落ち込まない方法

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。 私はあまり、落ち込むことがないのですが、 それは自分に対して、過度な期待をしていないから、だと思っています。 何かを始めた時に、最初からうまくできないのは、当たり前だし、 人よりうまくできないことや、時間がかかることがあるのも、当然だし、 いつまで経っても、どんなに努力しても、できないことがあるのは、普通のことだと思っています。 でも、努力を続けることで、得意になったことがあるし、人の役に立てることもあるので、それだけできていればいいや、と思っています。  だから、何かに失敗したり、頑張ってきたことで、思ったほどに結果が出なくても、 「まあ、こんなもんだよね」と思って、落ち込むことはなく、ありのままの結果や、実力を受け止めて、そこからさらに成長するために、次にやるべきことを考えます。   落ち込みやすい人というのは、私から見ていると、 自分に求めていることが多く、自分に期待しているレベルが、高すぎるように思います。 「あれもこれも、 できていなくてはならない」と考えてしまって、 何か一つでも、できていないことや、注意されることがあると、悲しんでしまったり、 教わったことを、すぐに実践できなかったり、継続できなかっただけで、残念な気持ちになったり、 10回とか、100回とか、失敗したくらいで、「うまくいかない」と決めつけてしまったり。そのように、自分のことを根拠もなく、「あれもこれもできるはず」と思い、ちょっと行動しただけで、すぐに結果が出るはずの人間だ、と思えていることが、私からすると不思議であり、逆にその自信の高さが、うらやましくもあります。でも、実際には、今できていることや、今出している結果こそが、自分の今の本当の実力であり、本当の今の自分の姿ですよね。 誇大化した理想像ではなく、等身大の自分を受け入れて、そこをスタートラインとして、進んだほうが良いと思います。  最初はそんなものでも、自分に本当に向いていることを、見つけて、 そこに集中して、コツコツと努力し続けていると、 何らかの分野で、周りが一目置くような、すごい人になっていくと思います。長期的には、大きな期待をしながら、短期的には、すぐに結果を求めず、最初は大したことのない自分も、受容しながら進んでいくことが、落ち込まない秘訣かなと思います。 高野直人

先延ばしも後回しもいいんじゃない?

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。「やるべきことを、 ついつい先延ばししてしまう」とか、「やりたいことに、 なかなか手をつけられていない」などと、悩んでいる人がいると、「それの何が問題なの?」と私は思ってしまいます。今の時点まで放置し、先伸ばすことができたのなら、「それで問題がなかった」ということですよね?つまりは、それほど重要なことではなかった、ということです。人は、本当に大事なことを、いつまでも先延ばししたり、放置したりしません。お腹が空いたら、我慢ができなくなったところで、ご飯を食べるでしょうし、眠くなったら、我慢ができなくなったところで、寝るでしょうし、多くの会社員は、朝どんなに眠くても、出勤時間を先延ばしたりしないし、大事な資格を取りたい人は、試験の受験日に、到着時間を先延ばししたりしません。本当に必要なことは、きちんと間に合わせられるし、誰にもそういう能力はあるんです。ですから、なかなか取りかかれないことが、あるとしたら、それは今の自分にとっては、「優先順位が低い」ということなのでしょう。頭の中でどんなに、「大事なことだ」と思っていたとしても、結果として、現実として、「優先順位は低い」ということです。ただその現実を、ありのままに受け止めれば、別に悩むことはないかと思います。そして、他のもっと大事なことは、できているはずです。80:20の法則で言えば、「本当に重要なこと」というのは、全体の2割程度です。その2割にきちんと、取り組めているなら、他のことは、ほどほどで良いかと思います。高野直人

パッとしなくても別にいい

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。 年間目標でも、月間目標でも、何かのプロジェクトでも、前半でたくさんの挫折や停滞、失敗をしておいて、 その経験を生かして、後半の計画を組み直すと、目標が達成しやすくなるようです。 ですから、何かを始めてみて、「前半はパッとしなかった」「大したことができなかった」という場合は、その理由を見直して、計画を組み直すと、後半が充実するようになります。新しい行動に慣れたり、新しい習慣が定着するまでには、 自分が思っている以上に、時間がかかったりしますし、 「これくらいはできる」と思っていたことが、実はけっこう難しくて、 無茶な計画を立てていたことに、気づく場合もあると思います。 ですから、何事においても、前半というのは、失敗や停滞をしながら、色んなことに、気づく時期なんですね。 その気づきを生かすことで、後半をより良いものにできるのです。「今日もパッとしなかった」 「今週もパッとしなかった」と思うことがあっても全然良くて、慣れていないことがあれば、もっと時間をかけ、無理な計画を立てていたなら、もっとラクな計画に修正し、やる気が起きなかったのなら、多めに休むなどの対策をすれば、良いのです。頑張れても頑張れなくても、 何ができてもできなくても、 「とりあえず、今日はこれでいいし、 明日はもっと良くなる」と思えることが、メンタル的な健全さなのだと思います。高野直人

ストレスを少しでも減らす方法

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。 ストレスというのは、適度なうちは健康に良いとされ、脳を活性化してくれますが、 過度になると、心身を蝕んでしまいます。 同じストレスでも、受け止め方によって、良いものになったり、悪いものになったりもしますが、 減らせるストレスは、なるべく減らした方が、良いですよね。 ストレスを減らすのは簡単で、ストレスを感じることを、ただやめれば良いだけですが、 さまざまな事情によって、この簡単なことができない人が、多くいます。  人というのは、しんどい状況であっても、それに慣れてしまうことができ、 慣れてしまうと、変わることに抵抗を感じて、ズルズルと同じことを続けてしまい、 状況を変える方法を調べたり、頭を使って考えたり、誰かに相談することが面倒になり、 今までと違う行動を始めたり、今までやってきたことをやめたり、断ったりすることが、億劫に感じられてしまいます。 人生において、新しいチャレンジをすることが、あまりなく、問題を解決した経験や、何かを達成した体験が乏しい人は、「人生はある程度、 自分でコントロールできる」という感覚が育たないので、 「現状を変えられる」と信じることが、なかなかできません。 また、自分に価値を感じられない人は、自分のことを大事にできず、 自己犠牲によって、自分が不利になるような、行動ばかりを選んでしまいます。 そういう人は、小さなチャレンジをたくさんして、達成体験を積みながら、 自分を優先する行動を、少しずつ増やしていくと、良いと思います。 自分にできることが増えるほど、人生をコントロールできる感覚が、増していきますし、 自分を大事にする習慣が身につくと、嫌なことは自然と断れるようになれます。 そして、人生にはどうしても、コントロールできず、避けられないストレスもありますから、 そういうストレスだけ、上手に受け止めて、適度なストレスとしていけば、良いと思います。とは言え、色んな人の話を聞いていると、変えられることと、変えられないことの、区別がついていない人が、けっこういるように思います。幅広く相談しながら、自分の視野や思い込みだけで、判断しないようにしたいものですね。高野直人

ちゃんと悩めることの素晴らしさ

こんにちは。高野直人(こうのなおと)です。私は日々、仕事で色んな人の悩みを、聞いているのですが、ちゃんと悩めるというのは、素晴らしいことだな、と思っています。なぜなら、悩んでいるということは、問題や自分と向き合っている、ということであり、「このままではヤダ」「なんとかしたい」という気持ちを見捨てたり、抑圧したりしていないからです。ちゃんと悩めている時点で、実は精神が健全なのです。不健全な人というのは、悩みがもたらす心の混乱や、不安定に耐える力がないので、問題を見ないフリをします。「本当はこれをしたくない」「本当はこのままでいたくない」という気持ちがあったとしても、他者の目を気にして抑圧してしまい、「こうすべき」「こうあるべき」といった理性に、気持ちを無理やり従わせてしまいます。それで表面上は、不安や混乱もなく、スッキリと生きているように、思えるのかもしれませんが、解消されない気持ちは、そのまま残っているので、やがては反発して、理性に抵抗を始めます。最初はブレーキをかけて、やる気が起こらないようにし、それでも無視し続けると、今度は身体に出始めて、疲れがとれないとか、体調が悪くなるといった形で、ストップをかけようとします。できることなら、そうなる前に、自分の気持ちと向き合えると良いのですが、そうなってしまう人というのは、自分ではそうと気づかずに、本音を殺してしまっています。だから、「特にやりたいことがない」なんてことを言ったりします。自分を抑圧しすぎて、自分の望みや感情を、感じられなくなっているのです。まずは、自分の望みや感情を、ちゃんと感じられるようになって、「ちゃんと悩める」「ちゃんと葛藤できる」という状態になることが、第一歩ですね。もし悩みがあるなら、スタートラインには立てているので、安心してくださいね。高野直人