こんにちは。
高野直人(こうのなおと)です。
感覚が鋭い人は時々、
独自のこだわりや頑固さを、
見せることがあります。
感覚が鋭いが故に、
頭の中にあるイメージと、
現実との差異がハッキリと、
認識されてしまうので、
「なんか違う」
「納得がいかない」
という感覚を抱きやすいのです。
それほど感覚が鋭くない、
多数の人たちが、
「これで問題ないよね」
と思うような事柄に対して、
感覚が鋭い人たちは、
強い違和感や抵抗感を、
感じてしまうことがあり、
周りからすると、
「なんでそんなにこだわるの?」
「どうしてそこで立ち止まるの?」
という感じに見えてしまいます。
このように抽象的に書いても、
感覚が鋭くない人たちには、
何を言ってるのか、
サッパリ分からないですよね。
もしかしたら、
色に対する感じ方で説明すると、
少しは分かるかもしれません。
例えば、
感覚が鋭くない人は、
「緑色」と言えば、
薄い緑も、濃い緑も、黄緑も、
だいたい同じ「色」と認識しますが、
感覚の鋭い人たちは、
薄い緑と濃い緑は全然違う色だし、
緑と黄緑も全然違う色、
という風に認識します。
感覚の鋭くない人が、
「緑色」を欲している時は、
だいたい緑色のものがあれば、
問題ないのですが、
感覚の鋭い人が、
「緑色」を欲している時は、
その人の頭の中にある、
その緑色でないとダメなのです。
この頭の中のイメージは、
言語化して周りと共有することが、
難しいです。
なぜなら、
「緑色」と表現したとしても、
色々な緑色があるし、
もっと具体的に、
「濃い緑」や「薄い緑」と、
表現したとしても、
やはりそこには同じように、
色々な「濃い緑」や「薄い緑」が、
あるからです。
感覚が鋭い人が欲しているのは、
今まさに自分の頭の中にある、
「緑」なんですね。
色に限らず、
物事の運び方とか、
人としてのあり方とか、
そういった、
様々な物事に対しても、
感覚の鋭い人は、
複雑なイメージを持っています。
だから、
感覚の鋭くない多くの人が、
「これで問題ないよね」
と思う事柄に対して、
感覚の鋭い人は、
「なんか違う」
「そうじゃない」
という感覚を抱きやすいんです。
感覚の鋭い人が、
モヤモヤしやすい原因は、
こういうところにあるんですね。
そういう人が、
やりたいことを言語化しようとすると、
感覚とズレてしまうことがあるので、
要注意です。
言語化の欠点は、
説明する側面を、
限定してしまうことです。
例えば、
リンゴについて、
「赤い」とか、「甘い」などと、
説明したとしても、
リンゴは、
「赤い」だけのものではないし、
「甘い」だけのものではありませんよね。
言葉を尽くして、
リンゴの他の側面について、
いくらたくさん述べたとしても、
リンゴを食べたことのない人に、
リンゴのイメージや触った感じや、
食感を分からせることは困難です。
これが言語化の限界です。
感覚の鋭い人は、
言葉では説明し切れない
複雑なイメージや感覚を、
細かく感じています。
アーティストは、
それを音楽や絵画など、
言葉以外の手段で、
しっくりくるまで表現します。
感覚の鋭い人は、
この「しっくりくる」という、
感覚を大切にしてみてください。
言葉にすると、
あいまいで漠然として、
周りには理解されづらいですが、
「しっくりきている状態」は、
感覚の鋭い人にとっては、
頭の中のイメージや感覚に、
わりと近い状態かと思われます。
高野直人
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