音楽ライフコーチングの高野(コウノ)です。
前回の記事では、「多くの人が他者評価を気にし過ぎている」とお伝えしました。
ご参考:『「自己満足」について』
他者評価においてもっとも強烈なのが、「権威」と言われる存在です。
特に、アマチュアの音楽家は、プロの言葉に弱い。
そして、プロの音楽家でも、師匠や先生の言葉には弱い。
「こうした方が良い」と言われると、多くの人が「経験が長い人の言うことだから正しいのでは?」 と無批判に信じ、
異論があったとしても、「結果を出した人に従うべきでは?」 と考えてしまいます。
確かに、経験豊富な人の言うことや、結果を出した人の言うことは往々にして正しい場合が多いでしょう。
ですが、その人たちのやり方が、万人に通用することはおそらく証明されていません。
その人たちは、そのやり方でうまくいったのでしょうし、その周りの人たちも、そのやり方を教わってうまくいったのかもしれません。
ですが、そのうまくいった人たちというのは、地球人の何パーセントでしょうか?
仮に、10000人がうまくいったとしても、0.0001パーセントです。
そのやり方で、あなた自身がうまくいくことは必ずしも証明されていないのです。
取っかかりとして結果を出した人の言う通りにやってみるのは良いことですし、結果が出ればしめたものです。
ただ、多くの人にうまくいったやり方でも、自分には合わなかったり、うまくいかないこともあります。
その時に、「まだまだ努力が足りない」 と自分を責めたり、「私には才能がない」 と自己評価を下げてしまえば、 余計に結果を出せなくなってしまいます。
権威の言うことを妄信せず、虚心坦懐に他のアプローチを試してみたほうが良い場合もあります。
結果を出した人の言うことを、信じるでも疑うでもなく、きちんと理解して実践し、確認してみる。
一度確認したことであっても、見落としや勘違いがあるかもしれないから再度点検し、見直してみる。
その上で、うまくいかないのなら、自分の責任において別の手段を考えてみたり、自分が信じるやり方を試してみてはどうか、ということです。
素人判断を肯定しているわけでは決してありませんが、時には自分の感覚に素直に従ったほうが良い場合もあるのではないでしょうか?
様々な講座やメソッドの宣伝なんかでも、「1000人が結果を出した」「参加者の90パーセントが結果を出した」 といった売り文句を見かけます。
このような成果を出した人たちも一つの「権威」ですが、その数字が本当であったとしても、その1000人の裏には無数の結果が出なかった人がいるかもしれません。
90パーセントというのは10人中の9人や、100人中の90人であって分母が少ないのかもしれません。
けれども、そういう宣伝文句を見た多くの人が、「結果を出した人の言うことだから正しい」 「だから私もこうすべきだ」 と考えてしまうのではないでしょうか?
世の中には、「私はホンモノです」「私の言うことを聞けば大丈夫」 と権威の刷り込みを行うマーケティングが横行しています。
その人がどんなに「ホンモノ」であったとしても、その人の伝えるやり方や生き方があなたにとって「ホンモノ」であるとは限りません。
でも、その「ホンモノ」の言ってることを神聖視し、その人のやり方に無理やり自分を合わせようとしてしまう人がいます。
自分で判断をせずに、ただ権威の言うことに従って「いつか良くなる」と信じているほうが生き方としては楽でしょう。
けれども、そういう生き方をしている限り、人生は他者にコントロールされ続けます。
真に自分が心から望む人生は、自分の中にある、他者から刷り込まれたであろう価値観を徹底的に疑うことから始まるのです。
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