音楽ライフコーチングの高野(コウノ)です。
世間には、「夢は叶う」と思っている人と「夢は叶わない」と思っている人がいます。
どちらが正しいわけでも間違っているわけでもありません。
夢が叶っている人も叶っていない人も両方いるからです。
私が提供しているコーチングでは、「夢」という言葉を使わず、「ゴール」という言葉を使います。
ゴールは、誰でもたどり着くものだからです。
ただし、それにはゴール設定の仕方に様々なやり方があります。
夢が叶わない人のゴール設定には次のような特徴があります。
一つ目の間違いは、ゴールが具体的で限定的すぎること。
二つ目の間違いは、他人評価のゴールを設定していることです。
例えば、「2015年のショパン国際ピアノコンクールで1位を獲る」という具体的なゴールを設定した場合、
同じゴールを持つ人が複数いれば、ゴールを達成できるのは一人だけで、それ以外の人々はゴールを達成することができません。
ゴールの条件が具体的で限定的であればあるほど達成しづらくなります。
また、このゴールを達成できるかどうかを決めるのは他人(審査員)です。
他人評価のゴールの場合、同じことをしても評価者によって結果が変わります。
このゴールの具体性や限定性を外し、
「世界の人々に感動を与える」というゴールにしたとしましょう。
そうすれば、達成の手段は無数にあります。
そして、何をもって「達成」とするのかも、他人ではなく自分が決めれば良いのです。
多くの人の夢が叶わないのは、ゴールが具体的・限定的すぎて、他人によって成否を決められるようなゴール設定をしているからです。
もちろん、それは悪いことではありません。
本当にそれが自分の人生にとって必要なことであるなら目指せば良いと思います。
ただ、そうしたゴールに、叶えられる人と叶えられない人が出てくるのは当然です。
そもそも、人がゴールを目指すのはなぜでしょうか?
それは、ゴールを達成することで得たい感情があるからです。
ゴールは目的ではなく、得たい感情を得るための手段なのです。
大事なのは目的の方です。
目的をきちんと遂げられるなら、手段は変わっても良いはずです。
「コンクールで優勝したい」と言う人に、「なぜ優勝したいのですか?」とたずねると、「多くの人から拍手喝采を得たいから」という答えが返ってきました。
「じゃあ、その拍手喝采を今すぐ得るためにできることは何ですか?」とたずねると、その人は「老人ホームで演奏してみる」と答えました。
その人は、さっそく近所の老人ホームに問い合わせ、演奏させてもらいました。
実際に演奏してみたところ拍手喝采はなく、弱々しいまばらな拍手があるのみでした。
でも彼は、老人たちのにこやかな笑顔を見て、拍手喝采とは違った喜びを得たそうです。
そして、彼はコンクールに出ることをやめ、様々な老人ホームを演奏して回ることを決め、各所での演奏を楽しんでいます。
彼の当初のゴールは叶わなかったのでしょうか?
いいえ、彼は目的を遂げています。
あなたがあなたのゴールを目指す目的は何でしょうか?
それこそが、あなたにとって大切なことです。
それを見失わない限り、
さまざまな形で、あなたのゴールを達成することができます。
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