音楽ライフコーチングの高野(コウノ)です。
ベルリン音楽アカデミーで行われた、ある実験のお話。
バイオリン専攻の学生を、3つのグループに分けたそうです。
1つ目のグループは、世界的なソリストになれる実力を持つ学生たち。
2つ目のグループは、「優れている」という評価に留まる学生たち。
3つ目のグループは、演奏者にはなれず、教師を目指す学生たち。
全員の時間の使い方を調査したところ、
各グループとも音楽活動に費やす時間は、ほぼ同じで週50時間以上だったそうです。
しかし、その使い方に大きな違いがありました。
1つ目と2つ目のグループは、一週間に24.3時間の個人練習をしていたのに対し、
3つ目のグループは、個人練習は一週間に9.3時間程度で、多くの時間を集団での演奏時間に費やしていたとのこと。
1つ目のグループの人達は、「個人練習こそ最も重要」と考える人達だったそうです。
このことから言えることは、個人的成果を上げることを考えた場合、集団で何かをする時間を増やすよりも、一人で使う時間を増やした方が良いということです。
一人の時間は集中的な実践がしやすく、軌道修正がしやすいので、自分にとって最適に時間を使えます。
集団の時間は他人の行動を待つ時間が増え、軌道修正が簡単にはできず、思い通りには行動できません。
ただ、集団の時間には、個人の時間では得られないものを得ることができます。
どちらが良いとか悪いとかではなく、それぞれが音楽をする目的によって最適な時間の使い方は異なります。
とにかく上手くなりたい人もいれば、みんなと楽しめれば良いという人もいるでしょう。
大切なことは、
「自分が音楽家として、どうなりたいのか?」
「それに相応しい時間の使い方が、できているのかどうか?」
自分が望むゴールによって、現在の自分のあるべき姿が決まるということですね。
今の自分の時間の使い方が、自分の望むゴールに合致しているのか?
たまには自分の時間の使い方を、見直してみるのも良いかもしれません。
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