音楽ライフコーチングの高野(コウノ)です。
大きな仕事、大きな本番を終えると、多くの人が休もうとします。
休むことは大いに結構なことですが、そのまましばらくやる気を失ってしまう人がいます。
それは、大きな仕事や本番が終わることでゴールを失い、エネルギーが枯渇してしまうからです。
人間の無意識は、何もなければ現状を維持しようとします。
生物本来のゴールは「ただ生存すること」ですので、生き延びるのに必要なことだけしていれば問題ないのです。
ですから、ゴールが無くなると現状維持しようとする力が強く働き、新しく行動するエネルギーや創造性が湧かなくなります。
よく言われる「燃え尽き症候群」は、ゴールを失った結果として生じるのです。
やる気や創造性などのエネルギーは、ゴールと現状とのギャップから生まれます。
ゴールと現状とのギャップが大きければ大きいほどエネルギーは生まれ、
ゴールと現状のギャップが小さくなるほど、やる気も創造性も湧かなくなります。
ですから、成長し続けている人は、常に遠くにゴールを設定しています。
コーチングでは、ゴールの再設定を重視します。
ゴールに一歩でも二歩でも近づいたら、さらに高いゴールを再設定するように促します。
ゴールを達成してしまうとエネルギーが無くなってしまうので、ゴールを達成する前にさらに遠くに新しいゴールを設定する必要があるのです。
アマチュア楽団の場合、大きな本番が終わるとしばらく練習しなくなる人や、しばらく練習に来なくなる人が出てきます。
「本番を終えること」がゴールになっている人は、本番が終わった途端にゴールがなくなってしまうので、練習のモチベーションが一気に下がります。
本番だけがゴールではなく、「もっと自分の技術レベルを上げたい」などの個人のゴールを遠くに持っている人は、本番が終わった直後から自分自身の練習を始めます。
これは、どちらが良くてどちらが悪いという話ではありません。
ひと仕事終えて休んだり、別のことをしたりして、リフレッシュするのも良いことです。
人生において優先すべきことは人それぞれ違いますので、大きな本番が終われば、仕事や家庭など音楽以外のことを優先する人がいるのも当然です。
ただ、次のゴールがあるかないかで、その後の立ち上がりは違います。
ゴールを再設定し続けている人や組織は、失速せずに進み続けます。
停滞しない人(組織)や、成長し続ける人(組織)は常に新しいゴール、高いゴールを設定しています。
優秀なリーダーは、一つの戦いが終わる前に次の戦いのことを考えています。
プロフェッショナルが成長するエネルギーに満ちているのは、常に高みを目指しているからです。
自分の人生のゴールにおいて、エネルギーが弱まってきたと感じた時は、ゴールを見直してみましょう!
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