「音楽家になる」をどう考えるか？

音楽ライフコーチングの高野（コウノ）です。

音楽家になるには、どうしたら良いでしょうか？

それは、今日から「私は音楽家である」と決めることです。

そうすれば、あなたは今日から音楽家です。

「そんなの、私が言ってるだけで、誰も認めてないじゃないか！」

なんて言う人がいそうです。

その人にとっては、 誰かに「音楽家である」と認めてもらうことが音楽家であるための条件なのですね。

それは、「音楽家になるには、音楽家として認められるような資格や肩書きや実績が必要である」と過去に誰かから学んだからでしょう。

「そんなこと言ったって、音楽家としての収入がないじゃん」

 なんて言う人もいそうです。

その人にとっては、音楽家としての収入があることが音楽家であるための条件なのですね。

それは、「音楽家としての収入がなければ音楽家とは言えない」と過去に誰かから学んだからでしょう。

「私には、まだまだ準備が足りないです」

 なんて言う人もいるでしょう。

その人にとっては、音楽家としての一定の準備ができていることが音楽家であるための条件なのですね。

それは、「音楽家になるには、これだけの準備が必要だ」と過去に誰かから学んだからでしょう。

「音楽家になる」と言う時に、多くの人が「音楽家であるための条件」を無意識に想定しますが、

それらの多くは、過去に誰かから教えられたことや過去に誰かの姿を見て学んだ、他人の過去の（たまたま今までの）条件です。

問題は、そういった条件を備えた音楽家になることを、あなたが本当に望んでいるのかどうか？

ただ「こうあるべきだ」とか、「こうでなきゃいけない」といった考えだけで頑張ろうとしても、人は力を発揮することができません。

私たちの脳は外側からの強制や圧力を嫌うため、自分の望みとは関係なく「こうあらねばならない」とか、「こうしなければならない」といったことを自分に押しつけようとしてもパフォーマンスが下がってしまうのです。

大切なことは 「誰かから求められる条件」を満たすことではなく、「自分が心から望む音楽家」としてのあり方を確かめることです。

多くの人が 他人から「ここが足りない」「ここがダメ」などと言われて落ち込んだり、悲しんだり、自分を責めたりしていますが、他人の意見は「他人にとっての理想」に基づくものでしかありません。

自分にとって大事なのは「自分にとっての理想」であり、自分の理想にとって必要な意見や必要な行動を選びとり、少しでも自分の思う理想の状態に近づければ良いのであって、他人の基準に満たない自分に一喜一憂する必要なんて全くないのです。

音楽家としての生き方やあり方に絶対の正解なんてなく、絶対の正解がないならば途中の段階で「ダメである」ということもありません。

また、自分の人生や生き方について「こうでなきゃいけない」とか、「こうすべきだ」などと他人から言われる筋合いはないし、他人に決められるべきことも一切ありません。

何を目指すかも、どんなペースで進むかも全部自分が決めればいいし、その結果を自分で受け入れれば良いのです。

自分の成長や目指すゴールにとって、他人の意見が役に立つのであれば受け止めれば良いですが、そうでないなら全部スルーして良いでしょう。

何を言われようとも、「自分が本当にそれを望んでいるかどうか？」を確かめながら、自分が本当に欲する音楽家としてのあり方を見出していけば良いのです。

それは、もしかしたらプロという道を選ばなくても、実現できることなのかもしれません。

あるいは今までには存在しなかった全く新しいプロのあり方になるのかもしれませんし、既存のアマでも既存のプロでもない第三の生き方になるかもしれません。

いずれにせよ、 他人の意見や他人の理想、過去の常識に捉われるのではなく、自分の生き方も自分の未来に発揮する能力への評価も全て自分で決め、自分が本当に必要とするものを見極め、主体的に選びとっていけば良いのです。

自分には自分のゴールがあり、他人には他人のゴールがあるのですから、他人が何を言っていようとどうでも良く、自分のゴールに集中すればいいでしょう。